JR四国チケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」の特長・使い心地を検証~紙のきっぷとの使い分け~

予讃線高松駅駅舎 デジタルきっぷ

JR四国管内のきっぷをオンライン購入できる「しこくスマートえきちゃん」というスマートフォンアプリが、2022年11月にリリースされました。四国4県においては交通系ICカードの利用がほとんど進んでいなかった中、ようやくチケットレス乗車の流れが始まった形です。

iPhoneとAndroidスマートフォンのいずれでも、このアプリを利用できます。事前にアプリできっぷを買っておけば、駅の窓口や券売機に立ち寄ることなく、すぐに乗車可能です。

このアプリを利用することで、普通乗車券や自由席特急券といった、指定券以外の大部分のきっぷをデジタルきっぷとして購入できるようになりました。しかし、従来の紙のきっぷと効力が異なる場合があるため、紙のきっぷとの使い分けを知っておくと安心です。

きっぷ代金の決済方法に、QRコード決済の「PayPay」が加わりました。利用する場合、PayPayアプリをあらかじめスマートフォンにインストールしておきましょう。

この記事では、JR四国が提供する「しこくスマートえきちゃん」アプリの特長やメリット・デメリット、利用登録の仕方やきっぷの買い方について、一通りご説明します。そして、筆者が実際に購入したアプリ版デジタル普通乗車券の利用体験を共有します。

このアプリでは定期券も購入できますが、当記事では概要の説明にとどめることをお断りしておきます。

この記事を読むと分かること
  • JR四国管内の他、土佐くろしお鉄道内でも利用可能であること
  • QRコード決済がデジタルきっぷの決済に導入されたのは、JR各社の中では初めてのこと
  • 普通乗車券の有効日数は距離にかかわらず当日限りで、途中下車が不可能であること

「しこくスマートえきちゃん」とは 〜導入の背景を考察〜

しこくスマートえきちゃんパンフレット

「しこくスマートえきちゃん」は、ユーザーが所有するスマートフォン上でJR四国管内のきっぷを購入できるアプリです。略して「スマえき」と呼ばれます。2022年11月のサービス開始以降、購入できるきっぷの種類が増えたり、代金の決済方法が追加されたりしました。

このアプリできっぷを購入すると、紙のきっぷや交通系ICカードといった媒体を使わずに、スマートフォン自体がきっぷとして機能します。乗車券類をアプリに搭載したのは、JR6社の中ではJR四国が初めてです。

定期券についても、自動改札機使用を前提としないアプリは、これが初めてです。

JR四国管内では、瀬戸大橋線とその周辺の駅以外では、ICOCAやSuicaといった交通系ICカードを使用できません。したがって、これまでは紙のきっぷを買う必要がありました。

そんな中、JR四国管内でも、いよいよきっぷのデジタル化(DX)が始まった形です。実際に駅員さんに利用状況を尋ねてみましたが、徐々に利用が増えているとのことでした。

JR四国管内では、自動改札機が設置された駅がわずかです。そのため、交通系ICカードの利用を拡大するのではなく、スマートフォンアプリの導入が適切と判断されたと思われます。

多額の設備投資が必要ないスマートフォンアプリを展開するのは、まさに逆転の発想だと言えるでしょう。

普通乗車券については、紙のきっぷで可能な途中下車や乗車変更がアプリではできません。効力の差が気になる場合は、とりあえず紙のきっぷを買った方が無難です。

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「しこくスマートえきちゃん」アプリの特長~アプリ・ネット予約・紙券の使い分け~

予讃線高松駅改札口

「しこくスマートえきちゃん」アプリでは、一体どのようなきっぷを買えるでしょうか。

このアプリで取り扱うきっぷの種類を一通り見てから、「えきねっと」や「e5489」といったネット予約サービス、駅で買う紙のきっぷとの使い分けを考えます。

「しこくスマートえきちゃん」アプリで取り扱うきっぷ

2023年4月より取扱券種が増えて、アプリを本格的に利用することができるようになりました。いずれの券種も、スマホきっぷの値段と紙のきっぷの値段とは同額です(ただし、一部のきっぷはアプリのみで提供されます)。

普通乗車券

JR四国管内および土佐くろしお鉄道管内で完結する普通片道乗車券を購入できます。

2025年3月より、土佐くろしお鉄道線内でも全面的に利用可能となりました。ただし、JR四国管内であっても、瀬戸大橋線児島駅(岡山県倉敷市)は利用エリアに含まれません。

乗車日の1か月前から購入でき、購入日から最大3か月先まで使用日を変更できるのは、他のネット予約サービスと同じです。

アプリで購入できる普通乗車券の経路は、アプリが自動的に提示する比較的単純なものに限ります。また、乗車変更やきっぷの有効期間にも制限があります。

細かな話ですが、アプリの乗車券類には、紙のきっぷとは違う独自の運送約款が適用されます。そのため、アプリで購入したきっぷはあくまでも特別企画乗車券で、紙のきっぷとは取扱方が異なります。

自由席特急券

上記普通乗車券と同じ範囲内の自由席特急券を、アプリ上で購入できます。

定期乗車券

通勤定期券、通学定期券(大学・高校・中学)と、すべての定期券利用者がアプリから購入可能です。特急用定期券「快てーき」も購入できます。普通乗車券と違い、距離の制限があります。

一部の企画乗車券

2022年11月のアプリリリース時より、おトクなきっぷの購入が可能でした。現在では、「スマえきSきっぷ」や「スマえきトク割きっぷ」をはじめ、多くの種類のフリーきっぷが購入可能です。

きっぷの購入手段の使い分け

JR四国の列車を日常的に利用する定期券ユーザーから、四国を訪問する旅行者まで、このアプリの対象者は幅広いです。

アプリと紙のきっぷの使い分け

普通乗車券および自由席特急券の値段はアプリと紙のきっぷで同額です。アプリに割引が設定されているわけではなく、紙のきっぷに勝る点は特にありません。逆に、アプリ普通乗車券には以下の制約があります。

  • 有効期間が当日限り
  • 途中下車不可(下車前途無効)
  • 使用日変更以外の乗車変更不可
  • 乗り越し精算の計算方法が違う(別途乗車)

自由席特急券はさておき、普通乗車券は条件的に紙のきっぷに負けます。乗車する列車が確定している場合や同じ区間をリピート利用する場合以外は、紙のきっぷを買ったほうが今のところ無難です。

アプリとネット予約サービスの使い分け

アプリで買えるのは自由席特急券のみで、指定席特急券を購入できません。指定券を購入する場合、駅で紙のきっぷを買うか、ネット予約サービスを利用します。

JR西日本のネット予約サービス「e5489」を利用すると、JR四国管内であっても指定席の「チケットレス特急券」を購入できます。この場合、四国内の乗車券をアプリで購入すると、完全にチケットレス乗車できます。普通の特急券(指定席・自由席)や乗車券を購入し、駅で紙のきっぷを引き取ることももちろん可能です。

JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」を利用した場合、紙のきっぷ(特急券および乗車券)をあらかじめJR東日本エリア内で受け取ってから四国に向かうことになります。したがって、チケットレス乗車はできません。

特急券に関しても必ずしもアプリが有利ではなく、上記ネット予約サービスに慣れている場合、無理してアプリを利用する必然性はないと思います。

定期乗車券

このアプリの強みが前面に出ているのが、定期券です。JR四国管内では自動改札や交通系ICカードがほとんど展開されておらず、係員にきっぷを提示する場合がほとんどです。したがって、列車を利用する際にはアプリ画面を見せるだけで、アプリを利用する上で不利な点は特に見当たりません。

総合的には、訪問者向けの普通乗車券や自由席特急券というよりも、地元利用者向けの定期券に最適化されたアプリのように思えます。

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「しこくスマートえきちゃん」アプリのメリット・デメリット

特急うずしお号

チケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」の推進は、乗車券類をスマートフォンアプリに格納するという、非常に先進的な取り組みです。その先進的さゆえに、使い方によってはメリットやデメリットが際立ちます。

ここでは、アプリのメリット・デメリットを筆者が思いつく範囲で挙げたいと思います。

メリット

きっぷを駅で買わずチケットレスで列車に乗車できる点

「きっぷを買う」という行為自体は必要ですが、きっぷを駅で買わずに自分で準備できます。チケットレス乗車で、煩わしさから解放されるのは確かです。

無人駅から乗車する際の利便性向上

JR四国管内には無人駅が多いです。きっぷを駅で買えない場合、車内での現金精算が必要です。きっぷうりばがない駅から乗車する場合、有人駅に行かなくてもあらかじめきっぷを準備できるスマートフォンアプリが強いです。

ただし、アプリからは学割を適用できず、また複雑な経路のきっぷを購入できないことに留意したいです(機能上は障害者割引を適用できますが、設定が複雑です)。

同じ区間の乗車券類を簡単に再購入できる点

このアプリの便利な機能に、きっぷの再購入があります。きっぷの購入データがアプリの履歴に残っているため、同じ区間のきっぷを買う場合「再購入」のボタンを押すだけです。

紙のきっぷのような紛失リスクがない

紙のきっぷは紛失しやすい一方、スマートフォンを紛失するリスクはきっぷよりも少ないです。メールアドレスを登録してログインする形なので、アプリを再インストールする場合でもきっぷのデータを簡単に復旧できます。

デメリット

会員登録が必須な点(個人情報の提供)

普通乗車券や自由席特急券を一枚購入するのに会員登録が必須というのは過剰と思われるかもしれません。会員登録には、氏名・住所・生年月日等の個人情報が必要です。紙のきっぷを駅で買う場合個人提供は提供しなくていい分、アプリ利用を負担と感じる可能性があります。

なお、定期券を購入する場合、紙のきっぷを買うにしても個人情報を提供するので、アプリで買ってもデメリットは特段ないと思います。

きっぷの知識が必要でサポートが得られない点

交通系ICカードのチャージ残高での乗車(SF乗車)と違って、「きっぷを買う」行為そのものは省略できません

きっぷを買うには、それ相応の知識が要求されます。チケットレス乗車するために自分できっぷを購入するわけですが、間違ったきっぷを買うと自己責任になります。駅できっぷを買えば、知識がなくても正しいきっぷを購入できることから、ユーザーにとって不利な点と言えるでしょう。

JR他社またがりの乗車券類を買えない点

アプリが取り扱う範囲が四国内に限られることから、瀬戸大橋を渡ると結局紙のきっぷもしくは交通系ICカードが必要になります。JR他社が絡む場合、このアプリの出番がありません。

普通乗車券の効力が旅客にとって紙のきっぷより不利な点

上述した通り、アプリで購入した普通乗車券は途中下車不可、乗車変更ができない点、乗り越し精算の方法が紙のきっぷと違う点など、紙のきっぷに比べて柔軟性に欠けます。決まった区間をリピート利用するようなケースを除き、紙のきっぷを買ったほうが無難でしょう。

スマートフォンの通信上のリスク

スマートフォンの障害で考えられるのが、電池切れや画面割れです。そのような際にはアプリが無効になり、きっぷを買いなおすことになります。

また、JR四国管内では山間部にある駅も多く、通信事情が良くない駅が多くあります。きっぷのデータはサーバーと通信して取得するため、電波が届かず通信できないときっぷを表示できないリスクがあります。通信状況の良し悪しは、スマートフォンアプリを展開する上での難しい課題だと思います。

スタッフとの接触がなくなるわけではない

JR四国管内では自動改札機がほとんどないため、きっぷのやり取りがほとんどの場面でスタッフと接触する形になります。きっぷの媒体が紙のきっぷからスマートフォンの画面に移行することから、チケットレスにはなります。しかし、スタッフとの接触がなくならないことから、コンタクトレス(省人化)までは実現できません。

これらを検討する限り、定期券ではメリットがデメリットを上回り、普通乗車券や自由席特急券では逆にデメリットが勝るといえます。どちらかといえば一見の旅行者向けではなく、利用頻度が高いユーザー向けのアプリといえるでしょう。

それでは、普通乗車券を利用した経験から、アプリの使い方を具体的にみていきましょう。

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「しこくスマートえきちゃん」アプリの利用準備

きっぷを購入する前に、スマートフォン上で以下の準備を行います。

  • 「しこくスマートえきちゃん」アプリのインストール
  • 「しこくスマートえきちゃん」アプリの利用登録(個人情報の入力)
  • QRコード決済「PayPay」アプリのインストール・初期設定【オプション】

ここでは、筆者が使用しているiPhoneの画面にて説明していきます。

「しこくスマートえきちゃん」アプリのダウンロード・インストール

iPhoneの場合「App Atore」から「しこくスマートえきちゃん」を入手し、インストールします。Androidスマートフォンの場合「Google Play」から入手します。

アプリのレビューを見るとひどく書かれていますが、あまり気になさらず。今後のアップデートに期待したいです。

「しこくスマートえきちゃん」アプリの利用登録

アプリを最初に起動した際、規約への同意と利用登録が必要です。規約には、アプリそのものの利用規約と、運送約款である「チケットアプリ乗車券取扱規則」が含まれます。当該約款には、紙のきっぷとは異なる取り扱いが書かれています。

利用登録する際、最初にメールアドレスを入力し、仮登録します。それから氏名、生年月日、性別、住所、電話番号を入力して登録を完了します。

QRコード決済「PayPay」アプリのインストール・初期設定

きっぷ代金の決済にクレジットカードではなく、QRコード決済「PayPay」を利用する場合、「しこくスマートえきちゃん」アプリをインストールしたスマートフォン上にPayPayアプリのインストールが必要です。

きっぷ代金の決済方法にQRコードPayPay決済を指定した場合、PayPayアプリ上で決済を行います。当記事では、PayPayアプリのインストール方法および初期設定方法の説明を割愛します。

「しこくスマートえきちゃん」アプリの操作方法

ここでは、列車に乗車するまでにあらかじめスマホきっぷを購入する流れを見ていきたいと思います。

実例として、筆者が購入した予讃線高松駅(香川県高松市)から徳島駅(徳島県徳島市)ゆき普通乗車券(高徳線経由)にて説明します。

普通乗車券の新規購入手順

乗車券・自由席特急券の別/乗車区間/乗車日/人数/利用者を入力します。本人利用だけではなく、他の人のために代理購入もできます

以下「しこくスマートえきちゃん」アプリより引用

経路の一覧が表示されるので、実際に乗車する経路を選択します。もし希望する経路が表示されない場合、アプリでは購入できません。その場合は、駅で紙のきっぷを購入します。

購入確認画面が表示されます。金額を確認し[購入]を押します。初回購入の場合、ここで決済に使用するクレジットカードを登録します。

一般のクレジットカードの他、デビットカードやプリペイド式クレカも使用できます。それらを使用する場合、購入時に問題なく決済が完了することを確認しましょう。

購入後の乗車変更ができない旨表示されます。問題なければ[購入する]を押します。購入が完了すると、登録したメールアドレス宛にメールが届きます。障害時に備え、メールを取っておきましょう。

購入したきっぷの確認

ホーム画面には、購入したきっぷのうち、未使用のものと使用中のものが表示されています。確認したいきっぷを押します。

きっぷのイメージが表示されます。大きなQRコードと日時、区間、人数が表示されています。実際にきっぷを使用する際には、この画面を表示します。

きっぷの詳細です。区間・人数・金額が表示されます。

利用明細書(領収書)の取得

アプリの「履歴」メニューには、未使用/使用中/その他(使用済み)の別にきっぷが表示されます。それぞれのきっぷの右上にある「・・・」を押すと、操作メニューが表示されます。

ここから使用開始日の変更、払いもどし・人数変更・利用明細書の発行ができます。以下の画面のメニューは、きっぷの使用状況によって変わります。

宛名を指定します。2行分入力できるので、会社名と担当者名を同時に入力できます。記入し終わったら[発行]を押します。利用明細書がメールで送られてきます。

これが、実際の利用明細書です。インボイス制度の適格簡易請求書に対応しています。

払いもどしについて

上記の操作メニューから「払いもどし」を選択します。一人1枚当たり220円の払戻手数料がかかります。返金されるまで時間がかかるようです。

「しこくスマートえきちゃん」アプリ乗車時の使用方法

ここでは、あらかじめ購入したアプリ乗車券を駅で使用するための操作の流れを説明します。

普通乗車券の使用開始操作

普通乗車券の発駅では、使用開始操作を行います。有人駅では改札口で駅員に画面を見せながら操作するとよいと思います。

使用するきっぷを表示し[使用開始]を押します。

きっぷのステータスが使用中となり、きっぷの背景が水色に変わります。スマえき専用改札機(QRコードリーダー)がある駅では、きっぷのQRコードをかざします。

着駅までは絶対に[使用終了]を押さないよう、ご注意を。

普通乗車券の使用終了操作

着駅では、使用終了操作を行います。使用開始時と同様、有人駅では改札口で駅員に画面を見せながら操作するとよいです。

きっぷを表示し[使用終了]を押します。スマえき専用改札機がある駅では、QRコードをかざし終わってから[使用終了]を押します。

きっぷのステータスが使用済みとなり、きっぷ全体がグレーに変わります。

まとめ ~アプリの完成度は高いけど課題も~

予讃線高松駅駅舎

スマートフォンアプリで普通乗車券や自由席特急券を購入できるのは、JR6社の中ではJR四国「しこくスマートえきちゃん」が初めてです。交通系ICカードや自動改札機がほとんど普及していないため、白紙状態からの独自の展開がしやすい環境にあったのではないかと思います。

このアプリでは、普通乗車券や自由席特急券、一部の特別企画乗車券の他に、通勤・通学定期券が購入できます。氏名や生年月日、住所の登録が必要な定期券とこのアプリとは非常に相性がよく、地元ユーザーには普及するのではないでしょうか。

しかし、普通乗車券や自由席特急券を買うためだけに利用登録が必要なのは、少し敷居が高いと感じました。普通乗車券では紙のきっぷとアプリ乗車券とできっぷの効力が異なります。アプリ乗車券には割引が特になく、紙のきっぷと同額です。きっぷの有効期間や乗車変更の制限などの点で、紙のきっぷに劣ります。そのようなわけで、リピーター以外はアプリを利用する必然性が感じられません。

また、スマートフォンがかなり普及しているとはいえ、スマートフォンを使いこなすのが難しい人がいることを配慮し、無理にアプリ利用に誘導するべきではないでしょう。アプリの利便性を選ぶか、紙のきっぷの柔軟さや安心さを選ぶか、ユーザー側に選択肢を残してほしいところです。

きっぷのデータがサーバーに格納されるアプリ乗車券は、スマートフォンの通信状況に使い勝手が左右されます。四国には山間部の駅が多く、駅によっては通信状況がよくない場合があることが、アプリ普及の大きな課題になりそうです。

アプリの画面を駅員や乗務員といったスタッフに提示し、確認してもらう形で使用するため、スタッフとの接触がなくなるわけではありません。対人接触がなくなるコンタクトレスが実現できるわけではない点を他の鉄道会社がどのように考えるかによって、アプリ乗車券の仕組みが普及するか否かの鍵になりそうです。

アプリ自体はしっかり丁寧に作りこまれていて、完成度は高いです。しかし、上記のような課題がまだまだあります。アプリのオフライン使用をサポートするなど、さらなる機能向上が期待されるのではないでしょうか。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考資料

● JR四国 ニュースリリース「チケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」がもっと便利なアプリに進化します!!」 2023.3.24付

● JR四国 ニュースリリース「「スマえき Sきっぷ」等の発売開始及び一部トクトクきっぷ見直し時期決定のお知らせ」 2022.11.08付

● しこくスマートえきちゃん | スマえきとは (JR四国) 2023.6閲覧

● 四国旅客鉄道株式会社 チケットアプリ乗車券取扱規則

https://www.jr-eki.com/smart-eki/pdf/conditions-of-carriage.pdf

当記事の改訂履歴

2025年3月29日:初稿 修正

2024年12月26日:初稿 修正

2024年02月26日:初稿 修正

2023年12月06日:当サイト初稿 公開(リニューアル)

2023年6月28日:前サイト初稿

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