日光・鬼怒川や北関東地方の各地と東京を結ぶ東武鉄道には、予約が必要な多くの有料列車が走っています。それらの列車の指定券は、ネットで購入可能です。
東武鉄道のネット予約サービスは複数あり、乗車する列車によって利用できるサービスが異なります。そのため、一体どのサービスを利用すれば自分が乗りたい列車の予約ができるのか、戸惑った方もいるのではないでしょうか。
いずれのサービスであっても、駅できっぷを購入したり受け取ったりする煩わしさがなく、使いこなせれば便利です。そのため、どのネット予約サービスが自分にとって適しているかを押さえておきたいところです。

現状では4種類のネット予約サービスが提供されていて、ユーザー自身で使い分ける形です。会員登録なしにゲスト利用できるサービスに関しては、2025年7月にリニューアルが見込まれています。
この記事では、東武鉄道が提供する4種類のネット予約サービスをご紹介した上で、ユーザーのニーズによってどのサービスが適しているかをご説明します。自身に合ったネット予約サービスを選ぶ際、当記事が参考になれば幸いです。
- 2025年1月にリリースされた「トブチケ!」が機能上オールマイティーであること
- 「NIKKO MaaS」でも日光線特急やSL大樹の指定券を購入できること
- JR線直通特急列車に関しては、JR東日本の「えきねっと」を利用すること
東武鉄道における座席指定制列車の数々

最初に、東武鉄道線を走る座席指定制の有料列車について押さえたいと思います。東武鉄道の路線網は、大きく本線系統と東上線系統に分かれます。
東武本線系統
東武本線系統の路線網は広大で、多くの特急列車や観光列車、ライナー列車が走っています。本線で運行されている列車は、以下の通りです。これらの列車の指定券を予約購入する際、当記事でご紹介するネット予約サービスを利用します。
- スペーシアX
- リバティけごん号
- リバティきぬ号
- リバティ会津号
- けごん号(100系スペーシア)
- きぬ号(100系スペーシア)
- SL大樹・DL大樹
- THライナー
他にも、以下のJR線直通特急列車が運行されていますが、当記事でご紹介するネット予約サービスでは予約購入ができません。その代わり、JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」を利用します。
- スペーシア日光号
- スペーシアきぬがわ号
- 日光号(JR253系)
- きぬがわ号(JR253系)
東武東上線系統
東武東上線内では、朝夕時間帯に「TJライナー」が運行されています。この列車に乗車するには、あらかじめ座席指定券を購入しなければなりません。
東武鉄道における4種類のネット予約サービス

東武鉄道の特急列車や「SL大樹」、ライナー列車といった有料列車の指定券をネット上で購入できるよう、ネット予約サービスが提供されています。ただし、他の鉄道会社のようにサービスが統一されることなく、複数のサービスが存在します。
有料列車の指定券をオンライン購入できるネット予約サービスは、リリースされた順に以下の通りです。
- 特急券インターネット購入・予約サービス
- SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス
- NIKKO MaaS
- 東武鉄道チケットレスサービス「トブチケ!」
特急券インターネット購入・予約サービス
東武鉄道の「特急券インターネット購入・予約サービス」は、最初にリリースされたネット予約サービスです。このサービスでは、本線系統を走るすべての特急列車の指定券をオンライン購入できます。

このサービスにおいては、会員登録が必要ありません。指定券を購入する都度、電話番号とメールアドレスを入力するしくみです。
クレジットカードで決済する場合、きっぷを受け取ることなくチケットレス乗車が可能です。一方、このサービス上で仮予約を済ませた上で東武線の駅に出向き、指定券代金を現金で支払うこともできます。
SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス
鬼怒川線を走る観光列車「SL大樹」および「DL大樹」の座席指定券をオンライン購入できるのが、「SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス」です。

このサービスのしくみは、上述した「特急券インターネット購入・予約サービス」と同じです。両者とも同じようなしくみですが、乗車する列車によって別々に分かれています。
クレジットカードでオンライン購入してチケットレス乗車することも、仮予約をした上で駅で決済し紙のきっぷを受け取ることも可能です。
NIKKO MaaS
日光・鬼怒川温泉のデジタルきっぷに特化したサービスとして「NIKKO MaaS」が展開されています。このサービスは、2021年にリリースされました。

日光・鬼怒川温泉へのおトクなデジタルきっぷや、観光スポットのチケットを発売するのが、このサービスの本来の役割です。それに加え、日光・鬼怒川温泉への特急列車や「SL大樹」の指定券を、このサービス上で購入できます。
このサービスを利用するには会員登録が必要ですが、東武特急で日光・鬼怒川温泉に出かけるためのきっぷをワンストップで揃えられ、非常に便利です。
「NIKKO MaaS」で日光・鬼怒川温泉へのおトクなデジタルきっぷを購入するための詳しい情報を、以下の記事でご紹介しています。ぜひご一読ください。
また、「NIKKO MaaS」で日光線特急列車や「SL大樹」の指定券を購入する方法について、以下の記事にまとめてあります。こちらの記事もぜひご一読ください。
東武鉄道チケットレスサービス「トブチケ!」
2025年1月にリリースされたのが、最新のネット予約サービスである「東武鉄道チケットレスサービス トブチケ!」です。前身の「東武ネット会員サービス」が、このサービスに置き換えられました。

東武鉄道が提供するポイントサービス「TOBU POINT」と一体のサービスで、会員登録が必要です。
東武鉄道のネット予約サービスの中では唯一、すべての有料列車の指定券を予約購入できます。サービスの名称に「チケットレスサービス」が含まれているだけあって、指定券をオンライン購入してチケットレスで乗車することが前提です。
「トブチケ!」の詳細について、以下の記事で深掘りしています。ぜひご一読ください。

それでは、これらのネット予約サービスを使い分けるためのポイントをお話ししていきます!
各ネット予約サービスの特長と注意点

これらのネット予約サービスをうまく使い分けるには、各サービスの特長をよく理解する必要があります。ここでは、機能別に各サービスの特長および注意点について解説します。
各サービスによる機能の差は、下表の通りです。順を追って、詳しくご説明します。
サービス名 | 特急券インターネット購入・予約サービス | SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス | トブチケ! | NIKKO MaaS |
PCでの利用 | 可能 | 可能 | 可能 | 不可 |
会員登録要否 | 不要 | 不要 | 要 | 要 |
ポイント付与 | なし | なし | あり | なし |
シートマップ表示 | 可能(クレカ決済時) | 可能(クレカ決済時) | 可能 | 可能 |
現金決済 | 可能(駅で受け取り) | 可能(駅で受け取り) | 不可 | 不可 |
電子領収書発行 | 可能(HTML) | 可能(HTML) | 可能(HTML) | 可能(PDF) |
利用端末
鉄道きっぷのネット予約サービスの特性として、自宅やオフィスの中だけではなく、駅や列車の中でも画面をスムーズに操作できる必要があります。そのため、PCとスマートフォンの両方で使えるか否かを押さえておきたいです。
「NIKKO MaaS」は、スマートフォン専用です。スマートフォン以外では画面を開けず、スマートフォンで開くことを求められます。
その他のサービスは、使用する端末やウェブブラウザの解像度は問われません。どこにいても利用しやすいと言えます。
なお、東武鉄道のネット予約サービスでは、スマートフォンアプリは提供されていません。利用するたびに、ウェブブラウザを開く必要があります。
会員登録の要否
各種ネットサービスを利用するには会員登録が必要なものが多くありますが、鉄道きっぷもその例外ではありません。東武鉄道のネット予約サービスには、会員登録が必要なものと、会員登録なしにゲスト利用が可能なものがあります。
ポイントサービスと一体となった「トブチケ!」を利用するためには、会員登録が必須です。個人情報を一通り入力する必要があります。
「NIKKO MaaS」に関しても、同様です。
「特急券インターネット購入・予約サービス」および「SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス」においては、個人情報の提供は不要です。電話番号とメールアドレスで購入情報を抽出するしくみです。しかし、ポイントが付与されない点に留意したいです。
個人情報の提供がためらわれる場合、会員登録が不要な後者のサービスを利用します。しかし、2025年7月にリニューアルされる見込みです。引き続きゲスト利用が可能な仕様となるかどうかを見守る必要があります。
ポイントの付与
東武特急やライナー列車のリピーターにとっては、乗車ポイントが付与されるかどうかが気になります。
東武鉄道におけるポイントサービス「TOBU POINT」が貯まるのは、唯一「トブチケ!」を利用した場合です。決済するクレジットカードによって、決済金額の1%(任意のクレカ)もしくは5%(東武カード)が付与されます。
リピーターにとっては、会員登録することによって購入操作が簡単になることや、ポイントが付与されることは無視できません。「トブチケ!」の利用を検討する余地があります。
シートマップの表示
席番については、駅の自動券売機ではユーザー自身で選択できないことが多いです。しかし、ネット予約サービスを利用しクレジットカードでオンライン決済した場合には、シートマップが表示されて自身で席番を選べます。
ただし、「特急券インターネット購入・予約サービス」および「SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス」で座席を仮予約する場合、シートマップは表示されません。代金を決済するまで席番が確定しないことを覚えておきたいです。
現金決済の可否
現在は、きっぷの代金をクレジットカードやQRコード決済等でオンライン決済し、チケットレス乗車するのが主流です。東武鉄道においても同様で、クレジットカードで決済するのが基本です(ただし、QRコード決済は導入されていません)。
しかし、「特急券インターネット購入・予約サービス」および「SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス」で座席を仮予約した場合、駅に出向いて現金で決済できます。決して便利とは言えませんが、紙のきっぷが欲しい場合や、自宅やオフィスの近くに東武線の駅がある場合、使える手です。
電子領収書の発行
いずれのネット予約サービスでも、インボイス制度に対応した電子領収書(簡易インボイス)を取得可能です。
「NIKKO MaaS」に限ってはPDF形式の電子領収書が発行され、ダウンロードすることでそのまま保存できます。
その他のサービスでは、HTML形式の電子領収書が発行されます。保存するには自分で印刷するか、PDFファイルとして保存する操作が必要です。

「NIKKO MaaS」および「トブチケ!」における電子領収書の発行手順については、上述した記事を参照してください。
JR直通特急列車には東武鉄道のネット予約サービスが使えない
前述したJR・東武直通特急列車については、東武鉄道が展開するこれらのネット予約サービスを利用できません。それらの列車に関しては、座席の販売管理がJRのマルスで行われるためです。
ネットで指定券を予約購入したい場合、JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」を利用します。この列車に限ってはチケットレス乗車できず、紙のきっぷ(普通乗車券・特急券)を乗車前に受け取りましょう。
まとめ
東武鉄道には多くの特急列車や観光列車、ライナー列車が走っています。いずれも全車指定席であるため、指定券を購入しなければなりません。
現在では、すべての列車の指定券をネット予約サービスを通じて購入できます。東武鉄道が提供するネット予約サービスには、次の4種類があります。
- 特急券インターネット購入・予約サービス
- SL大樹・DL大樹インターネット購入・予約サービス
- NIKKO MaaS
- 東武鉄道チケットレスサービス「トブチケ!」
乗車する列車によってネット予約サービスを使い分ける形ですが、「トブチケ!」に限っては全列車の指定券を予約購入できます。
これらのサービスのうち、前二者についてはゲスト利用できます。ただし、東武鉄道の発表によれば、2025年7月にサービスがリニューアルされる見込みです。後二者は比較的新しいサービスで、事前に会員登録が必要です。
いずれのネット予約サービスを利用した場合でも、駅で紙のきっぷを受け取ることなしにチケットレス乗車できます(ただし、運賃相当額をチャージした交通系ICカードがあわせて必要)。
これらのサービスの中で唯一「トブチケ!」は、ポイントサービスと連動しています。乗車ポイントが付与されるため、リピーターには最適です。
JR・東武連絡特急に限っては、東武鉄道のネット予約サービスを利用できません。その代わり、JR東日本の「えきねっと」を利用します。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● 東武時刻表 2025年3月15日号
● 東武鉄道ウェブサイト「チケットレスサービスのリニューアルについて」2024.12.13付
当記事の改訂履歴
2025年3月30日:当サイト初稿
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